過去のQ&A

■過去のQ&Aのど編

Q.3才の男児です。保育園に通いはじめていますが、最近「夏かぜ」が流行り始めたと聞いております。「夏かぜ」にはどんな種類があるのでしょうか?症状や生活上注意したほうがよい点があるようでしたら教えてください。

A.今年は「夏かぜ」特に「手足口病」の流行が心配されています。 「夏かぜ」の特徴や注意したい点を幾つか列挙してみました。

  1. 「夏かぜ」には「ヘルパンギーナ」「手足口病」「プール熱」などがあります。特に小児を中心に罹りやすいのですが一度感染すると終生免疫を獲得しやすいと言われています。
  2. 「ヘルパンギーナ」は軟口蓋(特にのどちんこの近く)に直径1〜3@の小さい発赤と小潰瘍を起こします。口の粘膜全体にできることもあり、乳児は食事がとれないことが多いので要注意を。
  3. 「手足口病」は手のひらや足の裏に小水泡ができます。口の中にも赤い内疹ができます。
  4. 「プール熱」は咽頭結膜熱とも言い、プールが解禁になると広がります。高熱、咽頭痛、腹痛や関節痛を伴うことが多く、4〜5日続くこともあります。

 「夏かぜ」は一般には5〜7日で解熱し、症状も改善しますが 頭痛、嘔吐、高熱が持続する場合は髄膜炎の合併の心配もあり、小児科専門医のご診察が必要になります。

Q.小学校3年の男児です。学校やクラブなどで元気に活動しておりますが、この2ヶ月間に時々声が嗄れ、しばらくすると元にもどります。ただこの2週間は声がガラガラしており、耳鼻科の先生に診察をしていただいたところ「学童嗄声」といわれました。なにか生活上注意することがあるのでしょうか?

A.まず小児の嗄声(声がれ)の多くは声帯の炎症と浮腫です。急に大きな声を出したり、高い声や、長時間会話をすると声帯に変化が起き、声がかれることになります。

一般的には小児の「声がれ」は保存的治療といって
 1)声の安静
 2)吸入療法
 3)内服療法
などを2〜3ヶ月行います。

さてご質問の「学童嗄声」ですが耳鼻科の先生から特に「声帯結節」や「声帯ポリープ」のご指摘がないようならば、あまり心配はないと思いますので定期的に耳鼻科の先生に喉頭鏡やファイバー検査で経過をみていただいてよいと思います。声の安静や発声法でのご質問などがあればご相談ください。

ご注意される点は
 (急)に(大)きく(高)い声を出さない
 (長)時間しゃべらない
です。

Q.4才の女児です。最近保育園で「溶連菌による扁頭炎」がはやっています。感染するとよくないと聞きましたがどんな心配があるのでしょうか?また感染してしまったらどうしたらよいのでしょうか?

A.ご質問の「扁頭炎」ですが 潜伏期が2〜4日前後の細菌性扁頭炎です。発熱と扁桃痛があり、扁桃の発赤や舌も苺状になるといった特徴があります。最近では外来での早期診断が可能ですので ご心配な患者さまはご相談ください。もし感染してしまっても早期診断と抗生剤(ペニシリン系)の内服療法が有効ですので心配ありません。ただ放置しますと腎炎やその他の臓器に障害が起こることがありますので最低でも10日から2週間ほどの抗生剤の内服が絶対に必要ですし、念のために尿検査(たんぱく尿の有無)もいたします。またご家族内での感染も起こりやすいのでマスクなどの使用も必要です。

Q.4才の男児です。風邪をひいた時に急に咳がひどくなり「ゼイゼイ」といった息をして苦しそうでした。小児科の先生にご相談をし、吸入をしていただいたら症状が軽くなりましたが「仮性クループ」疑いと言われました。普通の風邪とはどう違うのですか?

A.まず「仮性クループ」とは風邪のウイルス感染などによって喉頭の声帯部分やその下の部分が腫れて呼吸が出来なくなる状態です。音は犬の遠吠の様な咳発作です。声がれ(嗄声)もあり、「ヒュ−ヒュ−」ということもあります。治療は吸入療法や薬の内服などで症状は軽快しますが、あまり苦しいようならば入院することも珍しくありません。一般に3才から4才までの子供に多いとされており、また季節は秋から冬にかけてが多いとされています。一般の風邪症状と異なって咳や呼吸症状が急激に悪化することが多く注意が必要です。

Q.3才の男児ですが、いびきがあり「睡眠時無呼吸症候群」ではないかと心配です。睡眠時無呼吸症候群とはどんな病気でしょうか?またいびきにはどんな治療があるのでしょうか?

A.まず「睡眠時無呼吸症候群」とは医学的には「就寝中に10秒以上の無呼吸が一晩に30回以上起きるか、同じく10秒以上の無呼吸が1時間に5回以上起きること」と定義されております。お子さまの呼吸の状態がこの定義にあてはまれば「睡眠時無呼吸症候群」ということになります。原因としては鼻の病気、扁桃、アデノイド肥大などの閉息型、呼吸中枢が原因の中枢型などに分類されます。ただ3才児とのことですのでまずは「いびき」のみでしょうから鼻の病気(アレルギー性鼻炎、小児副鼻腔炎)と扁桃、アデノイド肥大といった原因を疑います。まずは耳鼻科で鼻とのどの原因診断をお勧めします。            3才から5才までは一般に年齢の境界領域にあたり、手術適応はかなり慎重に決定される先生が多いと思います。まずは鼻の病気(アレルギーや副鼻腔炎)の治療をして1から2ヶ月の経過をみてはいかがでしょうか?ただお子さまが「睡眠時無呼吸症候群」の疑いが強いようでしたら早期の診断は最重要になると思います。

追記:2月3日(日曜日)に日本気管食道科学会専門医会の特別公開講座「睡眠時無呼吸症候群をめぐって」に出席いたしました。色々な領域の方々の出席があり、この疾患が広く関心がもたれていることを痛感した次第です。二十数年前に故池松先生に個人的に「いびき」のお話をうかがう機会がありましたが、その時はこれほど社会的な疾患になるとは思っておりませんでした。

Q.23才の女性です。2から3年前よりリンゴを食べるとすぐに口の中や唇がかゆくなってはれあがったり、腹痛がするようになりました。他の果実でも起こりそうで心配です。
A.最近大人の方に増えている果実アレルギーと考えられます。シラカバの自生している北海道ではシラカバ花粉症がありますがリンゴなどの共通抗原アレルギーも増加しているようです。同様にメロン、キウイ、オレンジのアレルギーも有名ですが 最近モモなど和物の果実のアレルギーも増加しています。こういった果実を食べた直後に口の中や、周りまたのどの痒みが感じられたら注意してください。
Q.子供がたびたび扁桃腺が腫れて熱が出ます。「かかりつけ」の先生に相談したところ扁桃腺を手術して取った方がいいでしょう。と言われました。手術の必要がある場合はどんな時でしょうか?

A.一般に扁桃摘出手術の適応は下記のようなものがあります。
  これらがすべてではありませんが ご参考までにお話いたします。

  1. 扁桃肥大が高度で嚥下、呼吸が障害される場合。
  2. 習慣性扁桃炎を年に4から6回以上繰り返し、欠席が多い場合。
  3. 扁桃周囲膿瘍(膿がたまってすまう)を繰り返す。
  4. 病巣扁桃(腎炎、リュウマチ熱の原因病巣感染のこと)が疑われる場合。
  5. 急性中耳炎、滲出性中耳炎の反復、聴力低下、慢性鼻副鼻腔炎などの併発がある場合。

などです。この他にもありますが詳しくは耳鼻科の先生にもご相談ください。

 


愛知県名古屋市天白区井口1−1510
こばやし耳鼻科