のど編

 5歳の男児です。3歳頃より寝ている時に口を開いて寝ていることが多い印象でした。昼間でも口呼吸をすることが多くなっています。歯科の先生も口呼吸は注意しましょうと指導されました。

 一般的には鼻呼吸が中心です。鼻呼吸では吸った空気は加湿されますし鼻でほこりや細菌などは吸着除去されます。口呼吸ではそれが出来ないために風邪をひき易いと言われます。お話を伺いますと慢性的に鼻閉があるようです。(アレルギー性)鼻炎や副鼻腔炎、アデノイドや扁桃肥大も考えられます。鼻炎・副鼻腔炎の治療はまず処置、投薬などです。アデノイド・扁桃肥大は5歳前後に最大となると言われていますがいびき症や睡眠時無呼吸などがあれば手術適応もあります。また体の成長や生活リズムの変調があるようでしたら耳鼻科で内視鏡検査やレントゲン撮影などを施行してみます。鼻呼吸を意識してみても苦しいようでしたら一度耳鼻科でのご相談は必要でしょう。


 50歳の男性です。風邪をひいていましたが咳が持続してた時に10数秒くらい呼吸が止まりそうになりました。症状が少し改善した時に耳鼻科で喉頭ファイバー検査を受けましたが先生から「喉頭ケイレン」疑いではと指摘されました。あの時の苦しさが再発するのでは?と心配です。

 「喉頭ケイレン症」とは声を出す喉頭にある声帯が急に強く閉鎖することで起こる状態です。その後に息を吸う時にヒューヒューといった犬の遠吠えのような音がして収まってくるようです。脳などに呼吸中枢がありますが 呼吸を再開させる機能が不十分ですと長時間持続することがあります。最近多いのは逆流性食道炎などで胃酸が逆流することで喉頭や気管に胃酸の流入を防ごうとする反射で起こるとが多いと言われています。風邪症状に付随する反射もあるようです。症状があった時はまず慌てずにゆっくりと呼吸をすること・胸焼けなどがある方は消化器内科の先生とのご相談も必要です。


 5歳の男児です。4歳前後より「いびき」症状が強いので耳鼻科で診察をしましたが小児副鼻腔炎と軽度の扁桃・アデノイド肥大と診断されました。特に睡眠時無呼吸はなさそうでしたので 鼻処置や投薬にて症状は改善しています。ただ風邪症状などの時にいびきがあり、胸の陥没呼吸が時々ありました。将来「漏斗胸」になるのが心配ですが。

 いわゆる「漏斗胸」は胸の中央部が陥没した状態です。800人から1000人に1人の割合で認められるといわれます。長引く咳や息が上がりやすい、胸の痛みなどの訴えがあります。原因としては諸説がありますが肋軟骨が少し短い、形成が弱いために胸が凹み易いのが原因か?といわれています。「漏斗胸」の原因がすべて「いびき」や「睡眠時無呼吸」ではありませんが夜間の陥没呼吸や胸の中央部に陥没・変形があるようでしたら一度大学病院などの小児外科と耳鼻科でのご相談をお勧めします。


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