のど編

4才の男児です。風邪をひいた時に急に咳がひどくなり「ゼイゼイ」といった息をして苦しそうでした。小児科の先生にご相談をし、吸入をしていただいたら症状が軽くなりましたが「クループ症候群」疑いと言われました。普通の風邪とはどう違うのですか?

まず「クループ症候群」とは風邪のウイルス感染などによって喉頭の声帯部分やその下の部分が腫れて呼吸が出来なくなる状態です。
音は犬の遠吠の様な咳発作です。声がれ(嗄声)もあり、「ヒュ-ヒュ-」ということもあります。

治療は吸入療法や薬の内服などで症状は軽快しますが、あまり苦しいようならば入院することも珍しくありません。一
般に3才から4才までの子供に多いとされており、また季節は秋から冬にかけてが多いとされています。一般の風邪症状と異なって咳や呼吸症状が急激に悪化することが多く注意が必要です。


小学校3年の男児です。学校やクラブなどで元気に活動しておりますが、この2ヶ月間に時々声が嗄れ、しばらくすると元にもどります。
ただこの2週間は声がガラガラしており、耳鼻科の先生に診察をしていただいたところ「学童嗄声」といわれました。なにか生活上注意することがあるのでしょうか?

まず小児の嗄声(声がれ)の多くは声帯の炎症と浮腫です。急に大きな声を出したり、高い声や、長時間会話をすると声帯に変化が起き、声がかれることになります。
一般的には小児の「声がれ」は保存的治療といって
1)声の安静
2)吸入療法
3)内服療法
などを2~3ヶ月行います。

さてご質問の「学童嗄声」ですが耳鼻科の先生から特に「声帯結節」や「声帯ポリープ」のご指摘がないようならば、あまり心配はないと思いますので定期的に耳鼻科の先生に喉頭鏡やファイバー検査で経過をみていただいてよいと思います。声の安静や発声法でのご質問などがあればご相談ください。

ご注意される点は
(急)に(大)きく(高)い声を出さない
(長)時間しゃべらない
です。


3才の男児です。保育園に通いはじめていますが、最近「夏かぜ」が流行り始めたと聞いております。
「夏かぜ」にはどんな種類があるのでしょうか?症状や生活上注意したほうがよい点があるようでしたら教えてください。

今年は「夏かぜ」特に「手足口病」の流行が心配されています。 「夏かぜ」の特徴や注意したい点を幾つか列挙してみました。
「夏かぜ」には「ヘルパンギーナ」「手足口病」「プール熱」などがあります。特に小児を中心に罹りやすいのですが一度感染すると終生免疫を獲得しやすいと言われています。

「ヘルパンギーナ」は軟口蓋(特にのどちんこの近く)に直径1~3・の小さい発赤と小潰瘍を起こします。口の粘膜全体にできることもあり、乳児は食事がとれないことが多いので要注意を。

「手足口病」は手のひらや足の裏に小水泡ができます。口の中にも赤い内疹ができます。

「プール熱」は咽頭結膜熱とも言い、プールが解禁になると広がります。高熱、咽頭痛、腹痛や関節痛を伴うことが多く、4~5日続くこともあります。

 「夏かぜ」は一般には5~7日で解熱し、症状も改善しますが 頭痛、嘔吐、高熱が持続する場合は髄膜炎の合併の心配もあり、小児科専門医のご診察が必要になります。


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