のど編

 4才の男児です。最近保育園で「溶連菌による扁頭炎」がはやっています。感染するとよくないと聞きましたがどんな心配があるのでしょうか?また感染してしまったらどうしたらよいのでしょうか?休園日数も変わったようですがいかがでしょうか?

 ご質問の「扁頭炎」ですが 潜伏期が2~5日前後の細菌性扁頭炎です。発熱と扁桃痛があり、扁桃の発赤や舌も苺状になるといった特徴があります。最近では外来で迅速検査・早期診断が可能ですので ご心配な患者さまはご相談ください。もし感染してしまっても早期診断と抗生剤(ペニシリン系)の内服療法が有効ですので心配ありません。
 ただ放置しますと腎炎やその他の臓器に障害が起こることがありますので最低でも10日から2週間ほどの抗生剤の内服が絶対に必要ですし、念のために尿検査(たんぱく尿の有無)もいたします。またご家族内での感染も起こりやすいのでマスクなどの使用も必要です。
また現在では適正な加療を施行すれば休園日数も以前より短縮され、投薬開始から24から48時間(約2日から3日)で通園が開始可能です。通園開始の時期(お子様によっては延長の可能性も多々ありますので)は主治医の先生とよくご相談ください。(上記は厚労省や文科省の指導で変更になりました)


 咽頭結膜熱(プール熱)が流行していると言われていますが どんな病気ですか?

咽頭結膜熱(プール熱)はアデノウイルスによって発症する感染症です。主に夏期に流行する疾患ですが冬期にもみられることがあります。発熱や咽頭炎、結膜炎が主な症状ですが 頭痛や吐気などの症状もあり小児での感染ではウイルスの型によっては重篤化する場合があり要注意とされます。耳鼻科でも外来での簡易検査(鼻汁や咽頭、または糞便などから)でアデノウイルスの検出が可能ですが ウイルスの型までの検査は出来ません。また診断がついても接触や飛沫感染の可能性も残りますので症状が消失しても2日は登校、登園は控えることが重要です。対症療法が中心ですが症状が重篤化する場合も懸念されますので症状が悪化する場合は早めの小児科受診・ご相談が大切です。


60歳の男性です。3か月ほど前より手と足の裏に小膿胞が出来ました特に足の裏は多くあり、歩行時に痛みが出ます。皮膚科に相談しましたところ「掌蹠膿疱症」と診断され軟膏処置などを続けましたが一旦は改善傾向にありますが再燃しており完治しておりません。どういった病気でその他の治療法はありますか?

 「掌蹠膿疱症」とは手のひらや足の裏に水ぶくれは小さい膿の包ができる病気です。繰り返すことが多く、鎖骨、肋骨、胸骨の関節痛がでることも多いといわれています。発症は30代より起こると言われていますが20代の患者さまも多くみられます。原因の詳細は不明ですが多くは扁桃炎、副鼻腔炎、歯肉炎などの細菌感染とそれに伴うアレルギー反応が原因ではないか?と指摘されています。また金属アレルギーも症状を悪化させるともいわれています。治療としては軟膏処置や紫外線治療などもありますが難治性や再燃性の強い状態ですと基礎疾患の治療がある場合は副鼻腔炎(投薬・手術)や扁桃炎(扁桃摘出術)の治療は重要です。特に習慣性扁桃炎の既往があるようでしたら耳鼻科での精査をお勧めします。


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