レーザー療法について
アレルギー性鼻炎のレーザー療法について
数年前よりアレルギー性鼻炎の治療にレーザー療法が用いられてくるようになりました。現在の治療には「炭酸ガスレーザー」が主流になってきたようです。
CO2レーザーの諸利点
CO2レーザーは、メスや電気メスに比べ組織への侵襲が少ないため、組織皮下層へのダメージも少なく、また血管の封鎖が止血効果を生むため、麻酔や縫合の減少、浮腫や瘢痕の減少、患者の術後不快の軽減、術後の治癒促進などに効果的です。侵襲度の減少や止血効果は同時に、乾燥したクリーンな術野の確保も可能にし、さらに手術時間の短縮や施術の簡便化にもつながります。
基本的に一般外来を受診して頂き、改めて処置日を予約いたします。
また、診察、処置費用などはすべて保険適応です。
どのような人が適応になるのでしょうか?
- アレルギー性鼻炎で特に鼻閉、鼻汁過多の強い患者さま
- 妊娠などで薬が飲めない方、又は薬を減らしたい患者さま
- 当医院では原則15歳以上の患者さま(年齢は場合によりご相談いたします)
どういった方法でしょうか?
- 麻酔を浸したガーゼを用いて鼻内を15~20分ほど表面麻酔いたします。
- 炭酸ガスレーザーを用いてパルス照射いたします。片側約15分前後です。基本的に顕微鏡や内視鏡を用いて奥まで鼻粘膜を薄く処置いたします。患者さまの中には日を改めて片側ずつ処置しなければならない方もあります。
- 痛みはほとんどありませんし、処置後出血がないようにいたします。ただ照射後1週間ほど鼻粘膜が反応性に腫れますので、その間は内服療法が必要な患者さまがあります。
- 追加照射が必要な患者さまには3~4週間後に再度考慮いたします。
どのくらい効果が続きますか?
鼻づまりには約90%、鼻みず、くしゃみ発作には60%前後の患者さまに効果が期待できます。
また個人差はありますが約1~2年ほどは効果が持続いたします。