12歳の次女です。4月より新中一ですが新学期の1週間くらいから頭痛、吐き気、倦怠感が強く、登校が出来ない状態です。小児科や耳鼻科を受診しましたが 両科で「起立性調節障害」と診断されました。どうしたら症状が改善するのでしょうか?

 「起立性調節障害」とは思春期に多くみられる疾患(病状)です。中学生の約1割くらいといった報告もあります。「立ちくらみ、めまい、倦怠感、食欲不振」などといった症状が現れます。自律神経がうまく働かず、起床時に脳や全身への血液循環が低下する状態といわれています。また午前中に症状は強いですが午後には体調が改善する傾向があるために「怠け」といわれるために症状が更に悪化することも多いようです。治療としては1)生活習慣の改善・・早寝早起き、2)起床時にベット上で座ったままで体操をする。3)食事をきちっと取る などです。検査としては血圧や脈拍の変動の精査や心臓などの基礎疾患の有無などは重要です。血圧を安定させる投薬も必要です。まずは小児科、症状においては耳鼻科や神経内科の専門医との相談も大切です。軽症ならば数か月で改善します。


 60歳の男性です。よく鼻血が出るので心配です。多少の高血圧と飲酒歴(日本酒を1合くらい)がありますが、何か対処法がありますか?

 鼻血の出る場所として多いのは鼻中隔(左右の鼻の孔を仕切り部分)粘膜からの出血です。粘膜の炎症・びらんとか血管が浮いていることから起こりやすいと言われています。対処方としては圧迫止血(左右の鼻を押えて出血を止める方法)がありますがなかなか止血できない場合は耳鼻科で電気凝固法(電気で血管を焼く)でほぼ止血できます。過度の飲酒や高血圧やアレルギー性鼻炎も誘因となりますので対処は必要です。ほとんどの場合心配する疾患はないと思いますが、60歳という年齢を考えますと副鼻腔炎以外に悪性疾患(腫瘍や血液疾患など)の関与も心配ですので繰り返す鼻出血は耳鼻科での精査と加療は必要です。


 5歳の男児です。3歳頃より寝ている時に口を開いて寝ていることが多い印象でした。昼間でも口呼吸をすることが多くなっています。歯科の先生も口呼吸は注意しましょうと指導されました。

 一般的には鼻呼吸が中心です。鼻呼吸では吸った空気は加湿されますし鼻でほこりや細菌などは吸着除去されます。口呼吸ではそれが出来ないために風邪をひき易いと言われます。お話を伺いますと慢性的に鼻閉があるようです。(アレルギー性)鼻炎や副鼻腔炎、アデノイドや扁桃肥大も考えられます。鼻炎・副鼻腔炎の治療はまず処置、投薬などです。アデノイド・扁桃肥大は5歳前後に最大となると言われていますがいびき症や睡眠時無呼吸などがあれば手術適応もあります。また体の成長や生活リズムの変調があるようでしたら耳鼻科で内視鏡検査やレントゲン撮影などを施行してみます。鼻呼吸を意識してみても苦しいようでしたら一度耳鼻科でのご相談は必要でしょう。


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