発熱で受診した時にかぜと診断されました。抗生剤が処方される場合とそうで無い時がありましたがどの様な場合に抗生剤は必要なのでしょうか?

かぜとは一般に急性の気道感染をいいますが、細かく感染部位を分けると、鼻炎、咽喉頭炎、扁桃炎、インフルエンザまでも含めて呼ぶことがあるようです。
ただウイルス感染症のみならば、抗生剤は必要ないということになります。

ただ注意していただきたいのは、細菌感染との違い(特に溶連菌感染の見落とし)に注意することと、すでに2次感染(細菌性)を合併し、中耳炎、副鼻腔炎(蓄膿症)を起こしている場合には必ず抗生剤は必要です。
特にお子さんの訴えにより、かかりつけの先生、耳鼻科での検査は必須です。


1才の乳児がおります。家庭内でタバコを吸うと間接喫煙(タバコ環境)で子どもに影響があると言われました。どんな影響があるのか具体的に教えてください。

まず乳幼児が間接喫煙下(タバコ環境)にあると急性や慢性の炎症を起こしたり、また成長障害の一因ともなります。

具体的には、
1、はな:急性や慢性鼻炎、アレルギー性鼻炎、小児副鼻腔炎に罹りやすくなると言われています。
2、みみ:滲出性中耳炎や急性中耳炎を繰り返す率が高くなると言われています。
3、のど:慢性扁頭炎や急性扁頭炎を起こしやすくなります。また喘息やアトピー性皮膚炎の率も高いと言われています。
4、タバコの誤嚥事故:乳幼児のタバコの誤嚥でのニコチン致死量は紙巻きタバコ1本分と言われています。
(ただ幸い嘔吐することが多く、また胃酸により吸収が遅くなることで事故症例は少ないといわれています。)


3才の男児がおります。最近保育園で「おたふく風邪」がはやっています。まだ予防接種は受けていませんが、自然に感染するとよくないと聞きました。どんな心配があるのでしょうか?

まず「おたふく風邪」とは正式には「流行性耳下腺炎」といって「ムンプスウイルス」によって起こされるウイルス感染症です。
主に耳の下にある耳下腺(じかせん)が腫れることが多い病気ですが、顎の下にある顎下腺(がっかせん)が一緒に腫れることもあります。
普通は両方が腫れることが多いのですが片方のみのこともあります。

さてご質問の予防接種ですが基本的には「おたふく風邪」のワクチン接種のみが基本的な予防的対処法です。
ムンプスワクチン(おたふく風邪ワクチン)は非常に安全なワクチンです。
ワクチン接種をすると自然感染(野生株感染)に比較して、小児科領域での「脳炎」「無菌性髄膜炎」「副睾丸炎」、耳鼻科領域での問題である「感音難聴」などの発生予防に極めて有効です。
小児科の先生に接種時期などはよくご相談されるとよいでしょう。


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